セット・単品で通販でも販売されている仏壇で使用する仏具の一覧
2021.06.22
一覧, 仏具
仏壇で使用する仏具の種類は実に多彩です。
仏具の一覧を見ていると、名前が読めなかったり、見ても何に使うのかわからなかったり、という仏具も多いですよね?
それゆえ仏壇に馴染みのない人に、仏具は敬遠されがちなのです。
しかし、呼び方や使用方法、選び方や活用シーンなどがわかってくると、仏具は実に面白いんですよ!
この記事では、通常の供養やお参りに使用する仏具の一覧と、お盆やお彼岸、法要などの特別なシーンで活躍する仏具の一覧をご覧いただけます。
その中をわかりやすく目的別にわけ、仏具の一覧と共に使用方法などの最低限必要な情報も記したので、ぜひ活用してくださいね!
目次
通常時に使う仏具の一覧
まずは、日常の仏壇供養やお参りに使用する仏壇・仏具・仏壇サポート用品をご紹介していきます。
仏壇の種類一覧
仏壇は大きく3種類にわけられます。
・唐木仏壇(からきぶつだん):
黒檀(こくたん)や紫檀(したん)でつくられた伝統的な大型仏壇
・金仏壇(きんぶつだん)・塗仏壇(ぬりぶつだん):
内部に金箔が施された主に浄土真宗で使用される大型仏壇。
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・モダン仏壇:
現代風のスリムでコンパクトなタイプの家具調仏壇
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その他、最近はミニサイズの御本尊を置かない仏壇タイプの商品も人気があります。
・供養台:主に手元供養やペット供養に利用。
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金仏壇は主に浄土真宗で、唐木仏壇はその他の宗派で好まれて使われますが、ほとんどの宗派ではモダン仏壇を選ぶことも可能とされています。
ただ、宗派やお寺によっては推奨する仏壇タイプがある場合もあるので、宗派の菩提寺(ぼだいじ)にご確認いただければと思います。
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御本尊(仏像・掛軸)一覧
仏壇内の最上部分『須弥壇(しゅみだん)』には、御本尊である仏像や掛軸を安置(祀る)します。
ここでは、宗派別の御本尊を一覧いただけます。
・御本尊(ごほんぞん):
大日如来(だいにちにょらい):真言宗(しんごんしゅう)
釈迦如来(しゃかにょらい):曹洞宗(そうとうしゅう)・臨済宗(りんざいしゅう)
大曼荼羅(だいまんだら):日蓮宗(にちれんしゅう)※ 掛軸のみ
阿弥陀如来(あみだにょらい):浄土宗(じょうどしゅう)・浄土真宗本願寺派・浄土真宗大谷派・浄土真宗高田派
基本的に「曼荼羅」以外の御本尊は、仏像と掛軸のどちらを選ぶことも可能です。
・脇侍(わきじ・きょうじ):
中尊(御本尊)の左右に祀る補佐役。宗派によって組み合わせが異なる。
浄土真宗では脇侍に掛軸を選ぶのが通常ですが、それ以外の宗派では仏像と掛軸のどちらを選ぶことも可能です。
ただし、各宗派での中尊と脇侍の組み合わせがあるので、ご確認ください。
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位牌などご先祖様や故人を祀る仏具一覧
次に、ご先祖様や故人を祀ったり、名前や亡くなった日などを記録として残したりするための仏具一覧を紹介します。
・位牌(いはい):
ご先祖様や故人の霊の依代(よりしろ)。俗名(ぞくみょう・ぞくめい:生前の名)・戒名(かいみょう:死後の名)・没年月日(ぼつねんがっぴ:亡くなった日)・享年(きょうねん:亡くなったときの年齢)を文字入れして仏壇に祀る
浄土真宗以外の全ての宗派で、位牌は仏壇の御本尊の少し下に祀ります。
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・法名軸(ほうみょうじく):浄土真宗で位牌の代わりにご先祖や故人の「俗名・法名(ほうみょう)・没年月日・ 享年(きょうねん)」を記入して仏壇の須弥壇に掛ける掛軸
・過去帳(かこちょう):
法名軸と同じ内容を記帳するが、浄土真宗以外の宗派でも使われる。なお、法名は日蓮宗では「法号(ほうごう)」、その他の宗派では「戒名」と呼ばれる。
・見台(みだい):過去帳を上にのせる台
最低限必要な仏具『三具足』一覧
次に、通常時に使用する供養仏具の一覧を紹介します。
仏教での基本の供養は『五供(ごくう):香り・花・灯り・浄水・飲食(おんじき)』です。この中の「香り・花・灯り」供養に使われる『三具足(みつぐそく)』は、全ての宗派で最低限必要な仏具とされます。
以下『三具足』の一覧になりますが、仏具にはいくつかの呼び名がある場合があります。
・香炉(前香炉、土香炉、長香炉などの種類あり):線香をお供えする仏具
・花立・花瓶;仏花(生花・常花・造花)をお供えする仏具
・ローソク立て・火立て・燭台:ローソクをお供えする仏具
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三具足で「香り・花・灯り」の供養をする際には、その他の仏具やサポート用品もいくつか必要です。
・線香立て・線香差し:線香を数本入れておくための仏具
・香炉灰(こうろばい)か香炉石(こうろいし):線香を挿すために香炉の中に入れる
・マッチ、ライターなど:ローソクに火を付ける
・マッチ消し:安全にマッチの火を消すための仏具
・ローソク消し:安全にローソクの火を消すための仏具
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浄水供養と飲食供養に使用する仏具一覧
次に五供の「浄水供養」と「飲食供養」に使われる仏具の一覧です。
・茶湯器(ちゃとうき)・茶器(ちゃき):水やお茶を入れる湯呑(ゆのみ)
・仏飯器(ぶっぱんき)・仏器(ぶっき:浄土真宗大谷派だけ):ご飯を入れる仏具
・仏器膳(ぶっきぜん):茶湯器や仏飯器をのせる台
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その他「飲食供養」では
・高月・高坏(たかつき):お菓子や餅、果物などをのせる脚付きの高い器
・供物台(くもつだい):お供え物をのせる台
も使用します。
宗派によって使用する仏具の色や素材が指定されていたり、仏具の種類が異なる場合があるので、購入前には菩提寺に確認しておくと安心です。
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お参り(お勤め)に使用する仏具一覧
今度は、仏前でお参り(お勤め)する際に使用する仏具の一覧です。
・数珠(じゅず)・念珠(ねんじゅ):左手にかけて合唱(がっしょう)
・おリン(りん)・鐘(かね):鳴らして場を清める『梵音具(ぼんおんぐ)』
・リン棒:リンを鳴らすための棒
・リン台:リン置き台
・リン布団:リンの下に敷く
・木魚(もくぎょ):読経の際に叩いてリズムをとる梵音具(ぼんおんぐ)
・木鉦(もくしょう):日蓮宗や法華宗で読経の際に叩いてリズムをとる梵音具
・経本(きょうほん):お経を書いた本
・経机(きょうづくえ):仏壇前に置き、三具足・りん・数珠などをのせる
・御前座布団(おまえざぶとん):仏壇前に正座する際に使う座布団
「おリン・リン棒・リン台・リン布団」はセット商品になっていることも多いです。
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浄土真宗で「五供」に使用する仏具の一覧
浄土真宗には指定された仏具があり、他の宗派ではあまり使用しない仏具を通常時から使うことも多いです。
・玉香炉(たまこうろ):真宗本願寺派で使用する土香炉
・透かし香炉(すかしこうろ):真宗大谷派で使用する土香炉
・火舎香炉(かしゃこうろ):焼香(しょうこう)用の飾り香炉
・花瓶(かひん):仏花は造花や常花ではなく、生花のみを供える
・燭台(しょくだい):真宗大谷派では専用の『鶴亀燭台(かめつるしょくだい)』を使用
・華瓶・華鋲(けびょう):中に樒(しきみ)と水を入れ「香水」を供える仏具
・仏器(ぶっき):真宗大谷派における仏飯器
・盛槽(もっそう):真宗大谷派で仏器にご飯をハスのつぼみの形に盛るための型
・仏器台:仏器をのせる台
・前卓(まえじょく)・中卓(なかじょく):須弥壇の前に置いて、三具足(五具足)をのせるための台
・上卓(うわじょく・じょうたく)・華瓶卓(けびょうじょく):御本尊の前に置いて使用。上に四具足「火舎香炉・華瓶・燭台か仏器」をのせるための台
浄土真宗では、三具足以外に『四具足(しぐそく)』も使用します。
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特別な日に使う仏具の一覧
ここからはお盆やお彼岸、お正月や法要(法事)等、特別なシーンで活躍する仏具をご紹介します。
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仏壇を荘厳するための仏具の一覧
特別な日には仏壇を美しく厳かに飾りますが、そのための仏具を『荘厳具(しょうごんぐ)』と呼びます。
荘厳具一覧
・打敷・内敷(うちしき)::仏壇の上に置いた上卓や前卓に敷く美しい布
・隅瓔珞(すみようらく):仏壇の宮殿隅(内側最上部)から吊るし下げる荘厳具
・置灯篭(おきとうろう):浄土真宗以外で使用する仏壇の中や前面に置く灯火具
・院玄灯篭(いんげんとうろう):浄土真宗以外で使用するナツメ型の吊り灯篭
・金灯籠(かなとうろう・きんとうろう):浄土真宗で仏壇内や御本尊を照らす六角形の吊り灯篭
・輪灯(りんとう):主に浄土真宗で使う仏壇内を灯す照明用の真鍮製の灯火具
・輪灯瓔珞(りんとうようらく):真宗大谷派で使用する輪灯と瓔珞のセット
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お盆やお彼岸の時に使う仏具の一覧
お盆やお彼岸、お正月や故人の命日など、特別な機会にだけ登場する仏具もあります。
・盆灯篭・灯籠・燈籠・燈篭(とうろう):お盆に里帰りするご先祖様や故人の「道しるべ」になる灯火用具。日蓮宗の宗派では使用しない。
・霊具膳・霊供膳(れいぐぜん・りょうぐぜん):ご先祖様や故人に精進料理をおもてなしするための「お膳+5つの器+箸」のセット。メニュー構成は、ご飯・汁物・煮物・和え物・香物。
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仏壇や仏具のお手入れ用品の一覧
正確な意味では仏具ではありませんが、仏壇や仏具のお手入れをする際にあると便利な仏壇用品の一覧です。
・毛バタキ:仏像や掛軸など繊細なつくりの仏具のホコリを払う
・仏壇クロス:仏壇の拭き掃除に最適なマイクロファイバー製の布。陶器製などの仏具磨きにも使用可能
・灰ふるい:香炉灰をこすためのアミ。溜まった線香の燃えカス等を取り除く
・灰ならし:香炉灰の表面をきれいにならすための器具。灰ふるいを兼ねた商品もある
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仏壇・仏具店のセットの一覧
最後に仏壇・仏具店のセット販売で、よく見かける組み合わせの表示一覧です。
・三具足(香炉・花立・ローソク立て)
・五具足(香炉・花立1対・ローソク立て1対)
・仏具5点セット(三具足+茶湯器+仏飯器)
・仏具6点セット(三具足+茶湯器+仏飯器+線香立て)
・仏具7点セット(五具足+茶湯器+仏飯器)
・仏具7点セット(三具足+茶湯器+仏飯器+線香立て+マッチ消し)
・仏具8点セット(五具足+茶湯器+仏飯器+線香立て)
・仏具9点セット(五具足+茶湯器+仏飯器+線香立て+マッチ消し)
それ以上の点数の組み合わせでは、茶湯器や仏飯器の数が増えます。
大抵の基本の仏具セットは「おりんセット」にすることが可能です。
店舗によって仏具の組み合わせ方は若干異なるので、お店の人に問い合わせてみましょう。
仏具は実際にお店で商品を手にとって、素材や品質、サイズ感などを確かめてから購入するのが一番です。ガイド役の仏事コーディネーターに自分のケースの条件に合った仏具セットを紹介してもらうのもいいですね。
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お近くに仏壇・仏具店がなかったり、店舗まで行く時間のない方は、通販サイトで購入すると良いでしょう。
ただし、万が一間違えて購入してしまうと後で返品・交換ができない可能性もあるので、注文の前には価格や支払い方法、送料無料などの情報だけでなく、「自分の宗派で使用する仏具であるか」をしっかり確認しておく必要があります。心配な場合には「宗派別仏具セット」のご利用をおすすめします。
関連記事:仏壇やミニ仏壇にセットで必要な仏具や商品を一覧で紹介
関連記事:仏具は決まりが複雑!通販より仏壇店でセット購入が間違いなし!
>まとめ
以上、この記事では「仏具一覧」をお届けしました。
ここでは仏具を使用シーンや目的別でわけ、各仏具の名前の表記や仏壇での役割など、最小限の情報のご紹介までにとどめ、それぞれの仏具の選び方や使用する際の作法などの詳しい情報は、サイト内の各関連ページでご案内させていただきました。
仏具を購入する前に、こちらの一覧を参考にしていただければ幸いです。