仏壇やミニ仏壇にセットで必要な仏具や商品を一覧で紹介
2021.07.17
セット, 仏壇
仏壇での供養には様々な仏具が必要です。
仏壇とセットで必要になる仏具や用品はその数も多く、基本とされる供養である五供(ごくう)に必要な仏具から、お盆、お彼岸、正月などの特別な法要の時に必要となる仏具や用品まで多々あります。
また、毎日のご供養に必要な線香やローソクなどの消耗品に、お手入れに必要な仏壇用品まで、仏壇でのご供養には実に多くの品々が必要となるのです。
しかも、仏具は宗派によって使用する仏具が定められているものもあるので、間違いがあってはいけません。
さらに、同じ仏具でもそのデザインは多岐に渡ります。
お部屋や仏壇まわりの雰囲気にマッチした仏具を揃えることで、供養の場をより荘厳(しょうごん)し、故人やご先祖さまへのより深い供養となるでしょう。
目次
仏壇でのご供養に必要な仏具のセットは五供が基本
仏壇での毎日のご供養は五供(ごくう)を基本とします。
・線香などを使った「香供養(こうくよう)」
・お花などを使った「花供養(はなくよう)」
・灯燭などを使った「灯明供養(とうみょうくよう)」
・ご飯などをお供えする「飮食供養(おんじきくよう)」
・お水やお茶をお供えする「浄水供養(じょうすいくよう)」
関連記事:仏壇での「五供(ごくう)」に使う基本仏具とお菓子などのお供え物マナー
これらの供養には、香炉・花立(花瓶)・ローソク立て(火立・燭台)・仏飯器(仏器)・茶器(茶湯器)を使用します。
この仏具のセットに「おりん」が加わるのが、基本の組み合わせです。
関連記事:ご供養のための必需品!知っておきたい仏具の意味と種類
仏壇でのご供養に必要な仏具セットの一覧
仏壇供養に必要な仏具の一覧です。
・リン(おりん)
・香炉(こうろ)
・ローソク立て・火立(ひたて)・燭台(しょくだい)
・花立(はなたて)・花瓶(かひん)
・線香差し(せんこうさし)
・マッチ消し(まっちけし)
・茶器(ちゃき)・茶湯器(ちゃとうき・さとうき)
・仏飯器(ぶっぱんき)・仏器(ぶっき)
・高坏・高月(たかつき)
・仏器膳(ぶっきぜん)
それぞれ、どの様な仏具でどんな役割を持っているのかを以下に詳細を解説してゆきます。
最近のマンションの洋風リビングや、モダンな家具などのインテリアにマッチするように、おしゃれな仏具、小型でコンパクトサイズの仏具の種類が増えてきています。
カラーもブラウンやホワイトにレッドなどの新しい色が増え、素材も陶器から金属、ガラス製まで色々なタイプの仏具があるのです。
関連記事:仏具は決まりが複雑!通販より仏壇店でセット購入が間違いなし!
関連記事:セット・単品で通販でも販売されている仏壇で使用する仏具の一覧
リン(おりん)
毎日のご供養にも、法要時にも使う仏具です。
梵音具(ぼんおんぐ)という音を鳴らす仏具で、他の梵音具には木魚などがあります。
全ての宗派で使用し、リン自体には宗派による細かい決め事がありません。
本来は僧侶が読経の開始・区切り・終了の合図として打つもので、澄んだ音色で人々の邪念を打ち祓い、響く音色にのせて祈りを浄土へ届けるという意味合いがあります。
リン棒とリン布団がセットで必要となり、いずれも使用すると音の響きがとても良くなります。
関連記事:おりん(リン)は仏壇の鐘のこと|使い方と仏具通販で買う時のコツ
浄土真宗系では『リン台』も使う
浄土真宗系では『リン台』の上にリン布団とリンを載せて使います。
また、「浄土真宗本願寺派」では「六角形型」か「丸型」のリン台を使用します。
「浄土真宗大谷派」では「四角形型」のリン台を使用し、リン布団では無く『金襴輪(きんらんわ)』を使用します。
香炉
毎日のご供養の五供「香供養(こうくよう)」に使う仏具です。
お線香を焚くことでその場を清め、人々の穢れも清め、仏様に香りを届けます。
香炉の種類は宗派によって「前香炉(まえこうろ)」・「土香炉(どこうろ)」・「長香炉(ながこうろ)」など使用する種類が決まっています。
関連記事:仏壇用の仏具『香炉』は前もって通販サイトで下調べ!購入は仏具店で
ローソク立て(火立、燭台)
毎日のご供養の五供「灯明供養(とうみょうくよう)」に使う仏具です。
三具足では1つ、五具足では2つのローソク立てを使います。
仏教においてローソクの火の光は、仏の智慧と慈悲の意味があります。
現代ではLEDを使用した電気式の物も出てきており、より安全に日々のご供養を行うことができるようになってきています。
関連記事:仏具の「ろうそく立て」は通販で買うより近くの立地の仏具用品店で
花立(花瓶)
毎日のご供養の五供「花供養(はなくよう)」に使う仏具です。
三具足では1つ、五具足では2つの花立を使います。
花の美しい見た目と、香りをお供えして供養します。
関連記事:仏壇用の花瓶は通販よりも仏具店でセット購入するのが無難
このお花を仏様へ捧げることを、「供花(きょうか・くげ)」といいます。
近年では造花や常花を利用する事も増えてきましたが、浄土真宗系ではナチュラルな自然の生花しか供花しません。
関連記事:仏壇にお供えする『仏花』は生花だけでなくプリザーブドフラワーなどの造花もアリ!
関連記事:仏壇にお供えする用の花『仏花』の種類は通販の造花でもOK
線香差し
毎日のご供養の五供「香り供養」に使う仏具です。
関連記事:『線香立て』は仏壇での供養を便利にする実用的な仏具
線香を差しておく器で、宗派により線香の本数や入れ方に決まりがあります。
関連記事:仏壇仏具の基礎知識|知っておきたい宗派による線香の供え方
マッチ消し
毎日のご供養の五供「灯明供養(とうみょうくよう)」に使う仏具です。
使い終わったマッチの燃え残りを入れておく仏具で、特に火の始末に万全を期す為にも必要な仏具と言えます。
茶器(茶湯器)
毎日のご供養の五供「浄水供養(じょうすいくよう)」に使う仏具です。
お茶やお水を入れて供えるための器ですが、浄土真宗では茶器ではなく「華鋲(けびょう)」という名前の仏具を使います。
関連記事:仏具「湯呑」は金仏壇の浄土真宗では不要?品定めは通販より店舗で
仏飯器(仏器)
毎日のご供養の五供「飮食供養(おんじきくよう)」に使う仏具です。
ご飯を盛る仏具で、ご飯を高く盛って供えます。
仏飯器を供える個数は、宗派や地域によって違う場合があります。
関連記事:仏壇にご飯をお供えする仏具を買うなら通販より仏壇店で相談
高月(高坏)
法事や命日などの特別な日に使う仏具ですが、普段から使うことも出来ます。
「高坏」とも書きます。
仏様や故人、ご先祖様へお供えするお菓子や果物などのお供物を、高さを出して荘厳して盛るための供物台です。
関連記事:仏壇のお供えに使う「お膳」は仏具?通販では種類が少ない!
仏器膳
法事や命日などの特別な日に使う仏具ですが、普段から使うことも出来ます。
仏様や故人、ご先祖様へお供えする茶湯器と、仏飯器を載せる置き台です。
仏壇に直接、茶湯器や仏飯器を載せないことにより、汚れることを防ぐ意味もあります。
関連記事:仏具の台にはどんな種類が?供物台や仏壇前の経机だけじゃない!
仏壇にセットで祀るご本尊の一覧
仏壇供養に必要なご本尊の一覧です。
・仏像
・掛け軸
・曼荼羅
仏壇は小さいお寺ですので、「ご本尊」が必要です。
ご本尊には彫像である「仏像」、絵像である「掛け軸」、日蓮宗では「曼荼羅」がご本尊となります。
宗派によってはご本尊や脇掛などの掛け軸は必ず「本山から迎える」という考えの場合もありますので、必ず菩提寺に確認しましょう。
仏像と掛け軸は組み合わされる場合もありますが、どの仏像や掛け軸を選ぶのかは宗派によってそれぞれ違います。
ご本尊の種類について詳細を解説してゆきます。
仏像
仏壇に安置する仏像は宗派によって異なります。
多くは木彫仏像ですが、鋳造仏像もあります。
仏像は仏壇内の須弥壇(しゅみだん)の上に安置し、左右両脇に「脇侍(わきじ・きょうじ)」を安置します。
ご本尊である仏像には「魂入れ」が必要
ご本尊は、位牌と同じく「魂入れ(たましいいれ)」が必要ですので、購入後は菩提寺のご僧侶などに魂入れの法要をお願いしましょう。
掛け軸
掛け軸も、宗派によって選ぶ掛け軸が異なります。
仏壇中央にご本尊である掛け軸、その両脇に宗派で定められている掛け軸「脇掛(わきがけ)」を安置します。
関連記事:掛け軸は仏具ですが仏壇に祀る仏像と同じくご本尊なのです
ご本尊としての掛け軸も「魂入れ」が必要
掛け軸も、ご本尊として用いる場合には「魂入れ(たましいいれ)」が必要ですので、購入後は菩提寺のご僧侶などに魂入れ法要をお願いしましょう。
曼荼羅
日蓮宗ではご本尊に「大曼荼羅御本尊(だいまんだらごほんぞん)」の掛け軸を用います。
掛け軸の前に日蓮聖人の仏像を飾りますが、仏像だけを飾る事はありません。
密教のマンダラとは別のものです
曼荼羅(マンダラ)と聞くと、チベット密教などの円形の図を思い浮かべますが、日蓮宗で本尊とするのは、日蓮上人が紙の上に文字で書き表された文字の曼荼羅です。
仏壇とセットで使う消耗品やメンテナンス用品の一覧
仏壇供養に必要な消耗品・用品の一覧です。
・ローソク
・線香
・香炉灰(こうろばい)
・仏壇クロス
・毛はたき
・地震対策シート
・仏壇マット(御前拝敷)
・座布団
仏壇は日々休み無く使うものですから、消耗品やお手入れの為の用品が必要です。
また、地震国の日本で安全に日々のご供養ができるような耐震用品は、もはや必須といっても良いでしょう。
火災の防止の役目をもった拝敷や、日々のご供養での正座のつらさを和らげる座布団なども立派な仏具です。
ローソク
毎日のご供養の五供「灯明供養(とうみょうくよう)」に使う用品です。
日常用には白のローソクが基本ですが、1回のご供養で使い切れる短いタイプや、特別な日や法要でつかう「赤色の和蝋燭」や絵ローソクなど、種類も色々あります。
故人のご供養には、生前の好物の形を型どったローソクなども販売されています。
関連記事:仏壇での供養の場に必須の「ろうそく」は通販でも買える仏具
線香
毎日のご供養の五供「香供養(こうくよう)」に使う用品です。
線香も香りの種類が非常に多く、普段使いの物から高級品までグレードも多岐にわたります。
大型仏壇からペット用の手元供養の供養台まで必須のお供えで、高いものも安いものもとにかく種類が多いため、色々な線香を日々の気分や季節によって変えるのも良いですね。
関連記事:仏壇仏具の基礎知識|知っておきたい宗派による線香の供え方
香炉灰
毎日のご供養の五供「香供養(こうくよう)」に使う用品です。
香炉にお線香を立てるために入れる灰ですが、最近では砂利のような「香炉石」やクリスタル製の香炉石も、扱いが楽でお手入れに時間がかからないので人気です。
関連記事:『線香立て』は仏壇での供養を便利にする実用的な仏具
仏壇クロス
仏壇や仏具を傷つけない柔らかい素材で出来たクロスで、マイクロファイバーなどで出来ているものが多く見られます。
仏壇や仏具には大変デリケートな素材が使われていたり、繊細な細工が施してあるので、お掃除の際もやさしい素材の仏壇クロスで掃除してあげる必要があります。
関連記事:お仏壇の掃除はなるべく毎日、年1回は本格的にお手入れします
毛はたき
拭き掃除までは必要ない場合でも、仏壇や仏具にうっすら積もるホコリをそのままにしておくのは良く有りません。
毛はたきは、使うのは楽なのに効果は大きいので、毎日ホコリから仏壇や仏具をまもってあげてください。
仏壇の扉の中と外、それに仏壇まわりにも使用できます。
関連記事:お仏壇の掃除はなるべく毎日、年1回は本格的にお手入れします
地震対策シート
仏壇や仏具を地震から守る耐震補強の滑り止めシートで、仏壇の下に敷いて使用します。
揺れにより仏壇自体の転倒を防止するほか、揺れを吸収して仏具が落下して壊れてしまうことも防ぎます。
仏壇マット
仏前に敷く「御前拝敷(おまえはいしき)」に、難燃性や耐火性の素材をつかった火災防止の役に立つ敷物です。
仏壇では火を使うことが多いですから、安心安全な毎日のご供養のために仏壇マットは必要です。
見た目も仏具らしい伝統的なデザインが多いので、違和感がありません。
座布団
座布団も仏具ですが役割としてはクッションの役割があるので、正座がつらい時にもふかふかの仏壇座布団があればつらさも和らぎます。
そして、この仏壇座布団には「結界」の意味があるのです。
デザインは仏壇マットと合わせると、供養の場としての雰囲気が保てますよ。
関連記事:仏壇の前に敷く「仏前座布団」・「御前座布団」は通販よりお店で
セット購入で仏壇に必要な仏具や用品をそろえる
ご紹介したように、仏壇供養に必要な仏具や用品は種類がとても多いのです。
いざ買い物をしようと考えた時に、ネット通販が頭に浮かぶ方が多いかも知れません。
検索結果からすぐにページが表示され、写真付きの商品情報ページから注文すれば、送料無料で配送してくれるサービスが付いていたりします。
大変便利ではあるのですが、「仏事にもネット通販にも詳しい」という方以外には、あまりおすすめできません。
まず、仏具は数が多く、宗派による決まりもあります。
つまり、よほど詳しい方でないと、間違って買ってしまう事が多いのです。
また、必要な仏具や用品の数も多い為、1つのネット通販店舗でまとめて買うのでなければ、送料が高くつく事も多々あります。
ネット通販での送料無料は「条件付き」であることも多いのです。
仏壇供養に必要な一式をセットで揃えるなら、やはり仏事に詳しい仏壇店で揃えるのが一番です。もちろん送料もかかりません。
>まとめ
仏壇でのご供養に必要な仏具や用品を一覧でご紹介してきましたが、とても多くの品々が必要になるものですね。
もちろん、全てを揃える必要はありませんが、ここでご紹介した仏具や用品も実は一部でしかありません。
より仏壇を綺麗に飾り付けるための荘厳具や、お盆やお彼岸、命日やお正月に使うための仏具類には更にたくさんの種類があるんです。
ですが、まずは日々のご供養が快適に行えるように、ここでご紹介した仏具や用品を揃えていただくのが良いでしょう。