お仏壇は、仏教における信仰の根本となる本尊をご安置し、大切な故人への感謝の気持ちをお祀りし供養する、大切な場所です。
お仏壇は、人生で何度も購入する機会があるものではありません。「どんなお仏壇を選ぼう」「どうやってお仏壇を買ったらよいのだろう」と気になることも多いと思います。
こちらでは初めてお仏壇をご購入されるお客様が、ご自身にあった最適なお仏壇を選べるようまとめています。
ぜひ、参考にしていただき、これから新しい生活「お仏壇のある暮らし」を始めてください。
仏壇購入で気を付ける3つのポイント
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仏壇の種類・選び方について
お仏壇には、大きく分けて伝統的な形式で造られた伝統型仏壇(唐木仏壇、金仏壇)と、現代的な洋間に合うように造られた家具調仏壇(モダン仏壇)の2種類があります。
宗派によって購入すべき仏壇が決まっていると思われがちですが、実際ほとんどの宗派が仏壇の選び方に規定を設けていません。
浄土真宗では金仏壇をお勧めしますが、他の宗派では、どの種類の仏壇を祀っても差支えないという考え方です。お仏壇を選ぶ際に気を付けるポイントとして「サイズ」があります。
お仏壇本体の高さ&幅&奥行とともに、扉を全開にした場合に何センチまでだったら使い勝手が良いのかも重要なポイントです。
設置スペースの幅を採寸し、具体的にどういう使い方をするかを店舗のスタッフに相談するのも良いでしょう。 -
購入までのスケジュール
お仏壇は、肉親の方が亡くなられてから、本位牌を用意する四十九日法要までに用意するのが一般的です。
しかし、四十九日後でもいけないという決まりはありません。
彼岸やお盆、年忌法要の時期や家を新築するとき等に合わせて購入や買い換えされるケースもございます。
特に仏教徒でない無宗派の方の場合は、故人の写真にお花を供え冥福を祈るということでも十分供養になります。
細かい決まりに縛られすぎずに故人の冥福を祈るのも大切だと私たちは考えます。
もし、わからないことなどがございましたら、店舗や葬儀でお世話になったお寺にご相談しても良いでしょう。 -
必要なものリストなど
お仏壇本体の他には、ご本尊とお仏具が必要となります。
お寺の本殿にご本尊がご安置されているように、お仏壇の中央にもご宗派のご本尊が据えられているのが一般的です。宗派によってご本尊の違いなどがありますのでご確認下さい。お仏具には様々な種類があります。
日々の礼拝をするにあたり香炉、花瓶(花立)、燭台(火立)の具足に加え、おリン、仏飯器、湯呑、高坏(高月)などは最低限用意したいお仏具です。
また、お仏具はお仏壇の大きさによって使用する数が異なったり、宗派によって異なる物を使用する場合もあります。下記に仏具の一例を紹介します。
ご本尊:阿弥陀如来、釈迦如来、大日如来、大曼荼羅、観音菩薩、地蔵菩薩など信仰の対象として扱われます。これらを描いた掛軸や模した仏像などを仏壇内部の中央に祀ります。脇侍 :ご本尊の左右に控えて中尊の教化を補佐する役割をもつとされます。ご本尊と同様に、祀られるのは各宗派により異なります。具足 :燭台(灯立)・花瓶(花立)・香炉を指します。数によって三具足・五具足・七具足となります。仏器 :仏飯を盛る器です。基本的には朝にお供えし、正午には下げます。茶湯器:お茶やお水などを供えるもので、基本的にひとつお供えします。打敷 :前卓に掛ける装飾用の長方形の織物で、ご本尊の前にお供えします。高杯 :ご仏前の左右にお菓子や果物のお供えをするために備えます。「高月」とも書きます。位牌 :亡くなった人の戒名を記入する、故人様の象徴です。基本的に浄土真宗では使いません。法名軸:亡くなった人の法名を記入する、故人様の象徴です。基本的に浄土真宗以外では使いません。過去帳:俗名・死亡年月日などを記しておく記録帳です。見台 :過去帳を置くための台です。香盒 :お香を備えるための入れ物です。霊膳 :法要などで仏様・ご先祖様にお供えするときに使うものになります。前香炉:仏様の前に出るときに心身を浄化するためのお線香を立てるものです。リン :読経の際に打つことが指示されている大切な道具です。リン棒:リンを打つ棒で使用時以外には鈴のほうを向けて置いておきます。リン台:リンを置く台のことを指します。木魚 :読経用の打楽器です。宗派によっては木魚ではなく木鉦と呼ばれるものを打ち鳴らします。経机 :お経の本や鈴などを置いておく机です。仏壇の前に置きます。吊灯篭:金仏壇・唐木仏壇で飾ります。宮殿の両側に一対吊るし、ご本尊を照らすために使います。瓔珞 :金仏壇・唐木仏壇で飾ります。宮殿の装身具として使われる貴金属でできたものですが、省略されることもあります。この他にも仏具はあり、広義では仏壇そのものも仏具と呼ばれます。