仏壇専用の仏壇を置く台『仏壇台』は必要?通販より仏壇店で購入!
2021.07.09
仏壇, 台
仏壇台はその名の通り仏壇を置く用の台です。
据え置き型の大型の仏壇には必要ありませんが、最近では据え置き型の大きな仏壇よりも、小さなタイプの上置き仏壇が主流です。
近年では都市部に人口が集中し、住宅事情も変わってきた結果、和室や床の間が無い、洋風でコンパクトな住宅が中心となっているからなんです。
そんなお住まいで仏壇を置く場所といえば、人の集まるリビング。
ですがリビングはその名前からしても洋風なお部屋ですから、伝統的で大きな仏壇はあまりお部屋の雰囲気には合いません。
そこで、モダンでコンパクトな上置き仏壇が人気となったんですね。
当然「上置き」というからにはなにかの台の上に置くことが前提となります。
もちろん既存の家具でも良いのですが、置く物が「仏壇」となると、気をつけなければならないポイントがあるんですよ!
目次
そもそも仏壇台って必要?普通の家具だと高さが合わない場合も
仏壇台という仏壇専用の台は、必要でしょうか?
上置き仏壇は小さな仏壇で、台の上にのせて使いますが、既に家にあるタンスやテレビ台、サイドボードの上に置くのでも良いような気がしますよね?
もちろん、お部屋の間取りによっては新しく仏壇台を置くのはちょっと難しいという事もあるかも知れません。
その場合は既にある家具の上に置くことになりますが、ここで仏壇ならではの問題が発生することがあります。
位牌や仏像を見下ろすのはNG!
拝む対象である位牌や仏像を、見下ろすような高さに仏壇を設置することはNGです。
普通の家具は洋風のものでは立って使うことを前提に設計されています。
そのような設計の家具に上置き仏壇を設置すると、床に座ってのご供養の際には高すぎるのです。
かといって、椅子に座ってのご供養では今度は低すぎて、位牌や仏像を見下ろす角度になってしまったりすることもあるのです。
仏像や位牌、仏具の祀り方や配置はとても大切ですし、宗派によっても異なるので注意しましょう!
関連記事:仏壇の置き場所よりも宗派別の祀り方や仏具の配置の方が大切です!
普通の家具だと横幅や奥行きなどが足りない場合が多い
仏教の教義的な部分だけでなく、物理的に仏壇を置くことが難しい場合も多々あります。
上置き仏壇はミニ仏壇でも横幅で約60cm、奥行が約50cmほどある仏壇もあります。
通常のリビング家具で奥行きが50cm以上あるものは、高さもその分高い物が多く、丁度いい高さの家具では横幅や奥行きが足りない!という場合もよくあるのです。
上置き仏壇を置くために設計されている「仏壇台」とは違って、通常の家具だとピッタリの高さに仏壇をおけるサイズの家具を見つけるのは大変かもしれませんね!
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仏壇台とはどんなものか?3つのタイプから説明します
それでは仏壇を置く為の専用台「仏壇台」とはどんなものなのでしょうか?
まず、代表的な3タイプからご紹介します。
ローチェストタイプの仏壇台
高さが40cm~60cm程度の正座してご供養をする際に使われるのがこのローチェストタイプの仏壇台です。
引き出しが付いているタイプや、観音開きの扉がついてるタイプ、また引き戸となっているタイプもあります。
床に直接座るのではなく、座布団の上に正座してお参りするのがいいですね!
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ハイチェストタイプの仏壇台
高さが80cm~100cmほどの、椅子に座ってのご供養に適したタイプがハイチェストタイプの仏壇台です。
ローチェストタイプに比べるとお値段は高くなります。
仏壇様の椅子に座ってのお参りがおすすめです。
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ドレッサータイプの仏壇台
テーブルの様に椅子が中にしまっておけるタイプの仏壇台です。
収納はまったく無いか、1段程度引き出しが付いている物が主流で、ハイチェストタイプのように仏壇台の正面に膝がぶつからないので仏壇との距離の調整ができます。
また、椅子が収納できる為、コンパクトなお部屋にもおすすめです。仏壇台自体に収納が無い分、椅子の方は中に物が入れられるスツールとなっている物もあります。
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どのタイプもお部屋の間取りや上置き仏壇のサイズに合わせて使い勝手の良いものを選ぶようにしましょう!
仏壇台の選び方はお参りの仕方に合わせましょう
仏壇台の選び方は、お参りの仕方にあわせて選びます。
椅子やテーブルで立って生活するスタイルのご家庭には、ハイチェストタイプの仏壇台や、ドレッサータイプの仏壇台が普段の生活にマッチしていますから違和感がないでしょう。
普段は座布団に座って、床にはカーペット、テーブルも低いものをお使いの生活スタイルの場合には、ローチェストタイプの仏壇台が適していますね。
普段の生活スタイルに合わせてお仏壇や仏壇台を選ぶというのが正しい選び方といえるでしょう。
高齢者は将来も考えて仏壇台を選びましょう
ここまで、今の生活スタイルに合わせて仏壇台を選ぶことをオススメしてきましたが、高齢者の方は加齢に合わせてだんだんと正座の動作や、「座り」、「立ち」の動作が辛くなってきます。
今は良くても将来的には足腰の負担の少ない椅子生活に変えてゆく必要があるなら、仏壇台もあらかじめドレッサータイプの仏壇台を選ばれると良いでしょう。
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仏壇台のデザインは仏壇に合わせる!
仏壇台のタイプを選んだら、今度はその中からデザインを決めてゆきます。
どのタイプの仏壇台でも伝統的なものからモダンでおしゃれなデザインまで、豊富な種類が用意されていますが、基本的には「仏壇のデザイン」に合わせます。
形やサイズなどは小型の仏壇やシンプルな仏壇、家具調仏壇にはそれに合ったデザインの仏壇台で揃えます。
ダーク系ならダーク系で、ブラウン系ならブラウン系でと色を揃えるのはもちろん、可能であれば「素材」も合わせてください。
国産、外国産の木材まで合わせる必要はありませんが、紫檀や黒檀の唐木仏壇であれば、仏壇台もそれに合わせ同じ木材で上下揃えることによって、より統一感が出てきます。
統一感のあるデザインは、一体感を生み、お部屋の中にインテリアとして馴染みやすいのです。
近くで見ると気にならなくても、ふと遠くから見てみると色味が違うことがハッキリわかったりします。
これは初めてお参りに来てくれる親戚や故人の友人、知人の目には普段見慣れていない分より強く感じられる点ですから、仏壇台の色選びは慎重に行ってください。
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仏壇台のサイズは丁度が一番!余裕を持ったサイズはアンバランスに
仏壇台を選ぶ上でサイズはとても重要。
仏壇より小さいサイズはもちろんいけませんが、大きすぎるのも良く有りません。
仏具の清掃をする道具や、ロウソクや線香などの消耗品を置いておく為に少し大きいサイズを選ぼうとする方もいますが、これも見た目に良く有りません。
その時使わない物が仏壇と同じ面に置いてあることも良くありませんし、仏壇と仏壇台の大きさが揃っていないアンバランスな状態も良くないですね。
せっかく仏壇台には収納がついているのですから、清掃用具や消耗品は目に見えない収納スペースにしまいましょう。
広すぎる仏壇台も、いつのまにかリモコンや雑誌などの供養と関係ないものが置かれてしまいがちですから、便利なようで本末転倒になりがちなんです!
関連記事:仏壇独自のサイズ表記「号」とは?お部屋に合うサイズの選び方
仏壇台の収納にいれるものは清掃用具に消耗品?他には何を入れる?
仏壇台にはやはり仏具や供養に関連する物を収納します。
代表的なのは「ロウソク」、「線香」、「マッチ・ライター」など日常のお勤めで使う物のストック。
また、葬儀や法要に関連する「数珠」、「袱紗(ふくさ)」、「香典袋」も合わせてしまわれる方も多いようです。
お寺様関係の書類や、過去帳をしまっている方も多いですね。
仏壇台の収納に余裕がある場合には故人や先祖の写真や手紙、ゆかりの品であったり、他にも「ヘソの緒」をしまっているという方もいらっしゃいますよ。
大切なものだけれど使うものではないし、どこにしまっていいかわからない物をご先祖さまと一緒の場所に置いておきたいという気持ちはうなずけますね!
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仏壇台はいつ買う?引越・買替え・生活を変えるタイミングでも
仏壇台を買うタイミングで一番多いのが、仏壇を買う時です。
双方のデザインや色や木材も合わせる方が良いので、実物を見られるタイミングで一緒に買うのがベストですね!
他にも、お引越しで部屋自体が変わった時や、大きな仏壇を買い替えて小さな仏壇にした時、また、床生活から椅子生活に切り替えたタイミングなども仏壇台を買うタイミングです。
どんなタイミングでも一度どこかに仏壇を置いてしまうと、そこが定位置になってしまいます。
引越でも、仏壇の買替えでも、生活スタイルを変える時でも、せっかくのタイミングが訪れたら逃さないようにしましょうね!
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仏壇台はどこで買う?実物が見られる仏壇店で!
仏壇台を買うタイミングが来たら、どこで買うのが良いのでしょうか?
色々な種類の仏壇台が見られるネット通販でしょうか?
商品を検索すれば何でもすぐに表示される便利なネット通販では、価格も安価なものもあり、注文すれば送料を無料で届けてくれたりします。
利便性という面で言うならネット通販は1番便利かもしれませんが、「仏壇台」に限らず、家具は実物を見て買うのが鉄則です!
仏壇台は色を仏壇に合わせるのが基本ですが、いくらネットショップの写真が良く撮れていても実物とは違うのです。
ライトや背景を工夫し、引きで撮られた写真は実物より良く見えることすらあります。
また、仏壇と仏壇台を同時に買う場合には良いのですが、後から仏壇台を買う場合には、仏壇の方が経年により色味が変わっていることもあります。
より深い色合いが出てきていたりすることもあり、同じ素材で同じ塗りの仏壇台を買ったとしても、時期が同じでないが為に色合いが違って見えることもあるのです。
こういった色の見え方の違いは、やはり現物をその目で見て確認できる仏壇店でないとわかりません。
仏壇台は仏事のプロに相談できるお近くの仏壇店で買いましょう!
ここまで仏壇台についてご説明してまいりましたが、どんな仏壇を家のどの場所に置きたいのか?
位牌はいくつあって、宗派はどの宗派か?など、細かいことを見落としていると失敗してしまいそうですよね?
ですので、仏壇台のような大きな仏具は仏事に詳しいプロに相談しながら購入するのが一番です。
仏壇台は「台」ですが、それでも仏事に関して全体的な知識のある方でないと気が付かない点もありますから、わからないことは詳しい人に聞くのが一番です。
>まとめ
仏壇台を、たかだか台と思わないでください。
仏壇台は日本人の正座した時や椅子に座った時の座高や目線の高さ、ご供養されるときの姿勢などを考え、適正なサイズに造られているからこそ「仏壇台」という名前を冠しているのです。
毎日のご供養を、無理な姿勢で続けるのは辛いものです。
そんな辛い毎日を過ごすご家族を見て、故人は喜ぶでしょうか?
無理のないご供養は本人の為でもあり、故人の為でもあるのです。